ドクターボンズのひかり ≪9月≫
 子供たちの夏休み中、海へ行ってきました。久しぶりに広々とした景色を見ていると、すがすがしい思いがして、波の音を聞いていると、気持ちが優しくなりました。
 
 松永信也さんは目が見えません。かつては見えていたそうですが、四十歳のときから病気で見えなくなったそうです。目が見えている時、波の音は

「ザアー ザアー」

と聞こえていたそうです。しかし視覚を失ってから波の音を聞くと

「ザアー ザザ ザザアーン」

と単純ではない、色々な音だったというのです。
どちらが本当の波の音なのでしょう。
五感が揃っていると、それぞれの感覚がお互いに遠慮しあい、いい加減なところで感じて、理解してしまいます。それは真実とはかけ離れた、思い込みともいえるものなのでしょう。

松永さんは続けておっしゃっています。目も見えなく、耳も聞こえない、重複障害の人はどのように波を感じるのか。映像も音もない世界で感じる波もあるに違いない。感じた波は、より真実に近い波なのかもしれないと結んでおられます。

私たち人間は、「確かにこうだ」と思い込んでいる事がほとんどです。「それは違うよ」と指摘されてもなかなか素直には受け入れられません。
「世の中色々ですね」「解からないながら、結局自分で判断するしかないでしょう」とこれまた自己判断しておっしゃいます。何故目の前にある真実の教えを聞かないのでしょうか、百人や千人の人が判断されたようなそんな道徳や倫理ではありません。(道徳や倫理は時代や場所で変化していきます)

仏のみ教えは、何百年、何千年も前から、何億、何十億の人々が教えつなぎ続けてきた真実です。
素直に聞かせていただきたいものです。


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